独断で大変申し訳ないが、「良書」と感じた。
これこそが「邂逅」である。
ジプシー(ロマ)をアルメニアやロシア、そしてインドに追う内容である。
自費出版なのかもしれないが、プロの編集者の手が入っていないような文章なのは残念だが、全般的に楽しく読めた。
船戸与一の「砂のクロニクル」など、私にも関連がある書物にも触れている。
そして、やはりアルメニア。私が初めてアルメニアに行った時と、それほど離れていない時期の話である。自分の旅が甦り、ある意味で特別な感情を抱いた。(だから、誰もが「邂逅」を感じる訳ではないだろう)
圧巻はインドのラージャスターンのジョーギー(砂漠地帯を移動しながら生活する人々で「ジプシー(ロマ)」の源流とされる)に出会う旅である。これこそが、まさに「邂逅」である。砂漠にテントを設置し、そこで犬と暮らす人々。所有物は最小限であり、神話も含めて過去と決別している。
そのジョーギーの人々の歌に出会うところが印象深い。
著者は、民族音楽を録音・録画し保存する活動を仕事として行っていた。そして、この本に記載されている旅は、フリーの立場で行ったものである。仕事での経験を活かしての活動だから、知識や経験も豊富であるように見受けられた。
ジプシ-の来た道 原郷のインド・アルメニア [ 市川捷護 ]
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