読んでいて新たな知見が得られた本。
斬新と言うか、通説に「がんじがらめ」になった頭をほぐしてくれる。
ただし正直なところ、記述が雑と言うか、話の流れが分断されたり、不親切な記述があったり、もう少し丁寧に書いてくれればもっと良い本になったのではないかと思われる。(批判ではなく、自分が編集者だったらという視点)
概要は、「田沼意次」時代に活躍した、斬新で先見性をもった人物の紹介。
幕末かと思われるような、西洋諸国との交流もある。
小さな「出島」(あるいはオランダと言っても良いか)からの窓を通してみた西洋。
心を動かされ、もっと深く知りたいと願ったのは、杉田玄白、最上源内、工藤平助あたりだろうか。鬼才含めて、錚々たる面子である。
とにかく歴史の面白さを堪能できた書物だった。