3万ペソで楽しく暮らす

住居費以外を3万ペソ(60万円)で楽しく暮らす。エンジニアのブログ。

読書日記

【読書日記】日本軍と日本兵 一ノ瀬俊也

近い未来に日本が戦争に直面する可能性はあるかもしれない。 そういう気持ちで毎日を過ごしている。 ひとたび有事となったなら、そのときの行為の規範は何だろう。 ある意味で参考になるのが、先の戦争での日本人の体験だろうか。 この本は、「米軍報告書」…

【読書日記】信長の血統 山本博文

織田信長の時代。 現代政治と離れているため、【バイアス】が少ないのが良い。 織田信長が活躍した時代は、動きも大きく興味深い事件も多い。 この本では、織田信長の血族にフォーカスしているが、当時の状況を丁寧に説明しており、非常に読みやすかった。 …

【読書日記】近江商人の哲学 山本昌仁

【予想もしなかった本】といえば、まさにその通り。 新書とは、もっと一般的な内容を書くものと思っていた。 一企業について具体的に書くというのは、あまり知らなかった。 しかし、想定外ではあったが、この本は非常に面白い内容だった。 「クラブハリエ」…

【読書日記】日本軍兵士 吉田裕

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【読書日記】ルワンダ中央銀行総裁日記 服部正也

この本は、何十年も前に読んだものだが、そのときの衝撃がまだ忘れられない。 ルワンダの中央銀行総裁として1965年にIMFから任命されたときの同国での体験を綴る。ルワンダに着いた時の飛行場の写真など、驚かされるものがあった。またルワンダ人が決して「…

【読書日記】家めしの王道 林望

面白い。 嫌味もなく、怒りもなく、憎悪もない。 時代を感じさせるような古い表現が、しばしば見受けられたが、 それはそれで、また楽しく感じられる。 通勤の途中でも、心が乱されずに読める本だ。 毎日、奥様と自身の食事を作っているというリンボウ先生。…

【読書日記】極夜行 角幡唯介

凄い旅だ。 というのが感想だ。 だがしかし、「極夜行前」という本の方が、私にとっては刺激的だった。 おそらくそれは、自分が準備に力を入れる人間だからなのだろう。 そしてまた、この「極夜行」は、どうも鼻白むような記述もある。 ネタバレにならないよ…

【読書日記】謎の独立国家ソマリランド 高野秀行

凄い。凄い本だ。 高野秀行さんの著作の中でも群を抜いている。 「崩壊国家」「失敗国家」ソマリアの中の、(事実上の)独立国家であるソマリランド。そのソマリランドをメインに取材した著作である。 「ソマリア」や、「ソマリランド」、そしてソマリア内の…

【読書日記】恐怖の正体 春日武彦

タイトルを見て、「面白くなさそう」だと思った。 しかし、いい方に裏切られた。 大変面白く、かつ「怖い」本でもある。 「怖い」理由は、著者が一風変わっていて、著者自身がホラーな人生なのではないか。と思わしめるような記載があり、(たぶん狙ってやっ…

【読書日記】はじめての減塩 濱裕宣、赤石定典

健康に気をつかうようになり、食事についても新たな情報を得ようと読んでみた。 塩分を摂り過ぎると、高血圧になり、血管や心臓にダメージを与えると言う。 そこで食事を見直し、減塩することで健康的な生活をおくろうという趣旨になる。 読んでいて、暗い気…

【読書日記】人生はそれでも続く 読売新聞社会部「あれから」取材班

興味深く読めた本。 過去ニュースとなった、当事者に改めて話を聞き、「その後」を取材した。 新聞掲載で大きな反響を受けた内容を本にしたものである。 この本には、全部で22の話題が記述されている。その一つ一つが、過去に話題となった事例を、後になって…

【読書日記】徳川家康 弱者の戦略 磯田道史

【武士の家計簿】の著者である磯田道史さんの本。 簡単に理解できるような徳川家康の本。 を目指したということもあり、優しく書かれている。 頭を使わないので、(疲弊している)通勤時に読むのに最適か。 個人的には、物足りなかったが、読むのは楽しかっ…

【読書日記】きみのお金は誰のため 田内学

いわゆる「マネ―」の本。 この手の本は、あまり熱心に読んでこなかった。 字も大きめで、改行も多く、あっという間に読める。 内容は、良かったと思っている。 帰宅時間が遅くなり、頭脳が疲弊しているときに、 読み進められる本を書けるのは、ある意味の才…

【読書日記】極夜行前 角幡唯介

「無人島に持って行く100冊」の候補に入れたい本。 北極圏の「極夜」の旅を実現するための前段階として、以下の3部構成になっている。 カナダ北部の旅 グリーンランド北部の旅(冬) グリーンランド北部の旅(夏) ネタバレにならないように、一部の感想を書…

【読書日記】教養としてのヤクザ 溝口敦 鈴木智彦

「何となく」で手に取った本。 しかし、この本の内容は凄まじい。 衝撃的だった。 溝口敦氏と、鈴木智彦氏の対談が延々と続く。 よく知らなかったが、「暴力団」について、相当取材しているお二方であると見受けられた。全く私の知らない世界である。 事前の…

【読書日記】給食の謎 松丸 奨

給食について、全然知識が無いので読んでみた。 「給食甲子園」で優勝した経験もあるという著者。 「給食オタク」のような内容でもある。 やはり身につまされるのは、過剰とも言えるような各種の対応。 5時半出勤とか信じられない。 過剰とも思える衛生概念…

【読書日記】イスラム教再考 飯山陽

私にとっての衝撃の書 事前の知識がなく手に取った本。 とにかく日本語で読める手軽な「イスラム教」の入門書を手当たり次第に読んでいる。 そして出会ってしまったのがこの本。 凄まじい破壊力である。 今まで読んできた本は、いったい何だったのだ? 池上…

【読書日記】中央アジア歴史群像 加藤 九祚

率直に言っても、全く問題ないと思うが、あまり面白くなかった。 中央アジアの歴史の本は、それなりに読んでいて、かつ現地も旅をしたことがあるけれど、この著作はキツイ。もちろん、面白いところもあった。 例えば、下記。それなりの有名人が紹介されてい…

【読書日記】怒鳴られ駅員のメンタル非常ボタン 綿貫渉

綿貫渉さんの、バスの本(逆境路線バス職員日誌)が面白かったので、こちらも読んでみた。 予想通り、面白い内容。 バス会社勤務から、鉄道会社へと転身した著者の体験記。 鉄道駅での勤務体験を記録している。 鉄道駅で約3年勤務した後、乗務員(車掌)とし…

【読書日記】中国人ムスリムの末裔たち やまもとくみこ

「予想に反して」文化人類学の本。 私は単に中国のムスリムについて知りたかった。 この本を読んでいて思い出したのは、レヴィ゠ストロースの「悲しき熱帯」であった。 それはこんな感じで始まる。 「私は旅や探検家が嫌いだ。それなのに、いま私はこうして…

【読書日記】秘境駅の歩き方 牛山隆信 西本裕隆

この本も、字が大きめで、すぐに読み終ってしまったが、 良い本だったと思う。(もちろん個人の感想) 私は、青春18きっぷなどで、「漫然と」日本中の鉄道を乗っていた。 北海道の稚内や根室、釧路を始め、鹿児島の指宿辺りまで。 一応は、全都道府県は行っ…

【読書日記】逆境路線バス職員日誌 綿貫渉

凄い才能だ。 抜群に面白い。 著者の力量も、さることながら、 この企画を実現した編集者の力量も(見えてこないが)評価すべきだと感じる。 もう一度、同じことを書いてしまうが、 抜群に面白い。 路線バスの「総合職」として1年半勤務。 そのうち「運行管…

【読書日記】教養として学んでおきたいクラシック音楽 澤 和樹

字が大きく、行間が空いている。 つまり情報量が少なすぎるのが欠点。 「藝大」学長である、澤先生の著作。 実のところ私は、クラシック音楽が趣味であり、 その趣味を「思い出す」切っ掛けになった。 そういう意味では良かった。 特に、よかったのは 「第6…

【読書日記】人を見る目 保阪正康

面白いと言えば、面白いとは言える。 ただし、自分は「政治的な本」は、馴染まないと感じた。 そして「漂う怨嗟の念」に、ついていけない自分がいた。 アリストテレスの弟子と言われる「テオプラストス」の「人さまざま」を下敷きにして、「先の戦争」前後の…

【読書日記】バカと無知 橘玲

このようなタイトルの本は、出来れば読みたくなかった。 橘玲さんだから、ワザと煽っているのだとは想定していた。 そして、恐らくは「とてつもなく面白い本だ」ということも。 結論から言えば、「とてつもなく面白い本だ」った。 だが、(これも予想してい…

【読書日記】ジプシーの来た道 市川 捷護

独断で大変申し訳ないが、「良書」と感じた。 これこそが「邂逅」である。 ジプシー(ロマ)をアルメニアやロシア、そしてインドに追う内容である。 自費出版なのかもしれないが、プロの編集者の手が入っていないような文章なのは残念だが、全般的に楽しく読…

【読書日記】ゴルバチョフの時代 下斗米伸夫

率直に言って、読み進めるのが苦痛だった。 自分の仕事を、(うまくいけば)未来まで、長い間残せるような、 まさに、千載一遇の機会を得て、その結果が、これでは残念すぎる。 東京大学、そしてロシア留学と才能溢れる筈の人材なのに、さらに、面白い内容を…

【読書日記】イラク水滸伝 高野秀行

高野秀行さんの本は、若い頃から読んでいた。 まさに、社会人になって、一緒に苦楽を共にしてきたような感じだ。 宮部みゆきさんとか、東野圭吾さんと比べると、一般の人には知名度はないかもしれないが、「辺境好き」であれば多くの人が高野秀行さんを知っ…

【読書日記】僕は考古学に鍛えられた 森浩一

「無人島に持って行きたい100冊」 という候補があれば、この本を入れてみたい。 それぐらいの気分にさせるような良書だと感じられた。 同志社大学名誉教授であり、数多くの一般向け著書もある。 その一つの著作を読んで以来、森浩一さんの本を何冊か読んだ。…

【読書日記】江の生涯 福田千鶴

淡々と正確に事実を積み重ねる記述が、「すがすがしさ」さえ感じられる。 「江(ごう)」は「浅井(あざい)三姉妹」の末娘。 徳川秀忠の妻としても知られている。 その「江」について、丹念に資料を使って紹介した書物。 全体的には、当初の予測(退屈で、…