読書日記
この本を手に取った理由は、 「青春18きっぷの旅」で兵庫県豊岡市を訪れたことがあったからだ。 「豊岡駅」で終電となり、翌朝早朝まで、駅の待合室で過ごした。 そのときは、駅の待合室を開放してくれて、寒空に追い出されることもなかった。 JRの善意であ…
海外にバックパッカーとして旅をしていたことで、美術館にも多く足を運んだ。 例えばヨーロッパでは、博物館、美術館、教会を訪れることが多く、地中海付近ではこれに遺跡が入るだろうか。 それから劇場もあり、クラッシック音楽のファンである私としては、…
アジアの共産党は、今なお大きな勢力を持っている。 そのアジアの政治情勢を、ロシア、中国を軸に記述している。 中国、モンゴル、北朝鮮、ベトナム、そして韓国や日本まで。 大きな影響を与えたのが、共産主義であった。 「冷戦」と言っても、米ソ対立だけ…
「あまり面白くないかもな」という危惧はあったが、 個人的に興味のある分野なので手に取ってみた。 下記の二つを軸に、興味をうまく引き出して記述する。 想像以上に刺激的で楽しく読めた。 オノマトペ:「きらきら」、「ふわふわ」など アブダクション:仮…
【倭人伝、古事記の正体】 足立倫行 楽天で検索したら、古本しか出てこなかった。 類似書を読んで、大変面白かったのでこの本も読んでみた。 期待通りの内容で、【倭人伝、古事記の正体】大変面白かった。 内容は基本的に2つに分かれていて、下記に用になっ…
以前、話題になった本。 機会があったので読んでみた。 話題になるだけあって、心に残る言葉が迸る。 個人的に印象深かったのは、二二六事件で、渡辺錠太郎(教育総監)が暗殺された話である。 本書の著者である渡辺和子氏は、渡辺錠太郎氏の娘であった。 二…
「非道の独裁者」というイメージもあるスターリン。 しかし「本当にそうだったのだろうか?」という視点で見てみると、もっと違ったモノが見えてくる。という内容の本。 だが私は読了後、やっぱり「非道の独裁者」に思えてならなかった。 それはそれとして、…
またまた関裕二氏の本である。 視点が面白く、話の運びも巧いので楽しく読んでいる。 いわゆる古代(のうちの、古墳時代から奈良時代あたり)については、手軽に読める書物も少なく、私にとっては、あまり馴染みが無い時代であった。 古墳、神社、寺院などが…
関裕二さんの著作。 この本も、ある意味衝撃的な内容だ。 「常識」として知られている古代史を覆す内容となっている。 「日本書紀」が藤原不比等たちが「改変」した歴史であり、「悪者」として描かれている「スサノヲ」であるが、「実はそうではなかった」と…
私の好みの本であると言える。 トルコ現代史を丁寧に、詳しく解説してくれる。 1923年のトルコ共和国建国以来の出来事を説明している。 トルコ共和国に留学経験もある著者の想いが詰まっているような本だ。 重厚で読み応えがあり、なかなか良い本だったとい…
何度も読んでいる良書。 話の運びも巧いし、記述も明快で分かりやすい。 「海賊」と「海軍」が紙一重、あるいは表裏一体。 というのが、この本のコンセプトだろうか。 ヘロドトスは海賊を英雄とした。 だが、キケロは「人類の敵」とした。 レパントの海戦(…
「アジア海道紀行」を昔読んだことがあり、今回この本を手に取ってみる。 少し古い本であり、楽天のサイトを見ても、古本か、電子書籍しかなかった。 邪馬台国の謎を含めて、古代史のイベントを丁寧に追っている。 多くの学者と会話し、古代史の説明も分かり…
凄まじい本だと思った。 「涙なし」では、読めない本だ。 だがしかし、私は著者の考えには同意できない部分も多い。 「ジブラルタ生命保険株式会社支社長」へのインタビューには失望した。 なぜ、「業者の言いなり」のようなことを書くのか。 全体的に、外科…
読んでいて新たな知見が得られた本。 斬新と言うか、通説に「がんじがらめ」になった頭をほぐしてくれる。 ただし正直なところ、記述が雑と言うか、話の流れが分断されたり、不親切な記述があったり、もう少し丁寧に書いてくれればもっと良い本になったので…
他にも有名な著書のある研究者の著作である。 本としての完成度は高く、それは、編集者の力量の賜物だろうと推測した。 そして、論文を多数書いているであろう著者の経験の豊富さも影響しているだろう。 しかし、期待していたのとは違う内容であった。 最初…
最近読んだ「縄文」の本の中では、ダントツでよかった。 「全てを覆す」ような強烈さを持っている。 レヴィ=ストロースを思い出したのは私だけではあるまい。 九州南部や、全国の離島に居住していた「海民」 そして、北海道や北方領土、樺太に居住していた…
「勇み足」的な記述もあるように感じたが、意欲作であることは間違いないだろう。 天智天皇(中大兄皇子)、天武天皇(大海人皇子)、持統天皇、蘇我氏、秦氏などの渡来系豪族の動向を「古事記」「日本書紀」を軸に解きほぐす。 半島の動向も、百済、新羅、…
聖書について、いろいろな思い出がある。 中学生ぐらいの頃、聖書を読んでみようと思い立ち、読み始めたが、全く面白くもなかった。理解できず、苦痛を感じていたぐらいである。 その後、会社を辞めて「世界一周の旅」に出る機会があり、そのときにふと思い…
読み進めるのが楽しく、なかなか良い本だった。 縄文時代の「新解釈」含めて、丁寧に分かりやすく書かれている。 DNA分析なども駆使して、新しい解釈を試みている。 「渡来人によって一掃された」というような解釈をされることも多かった縄文人だが、未だに…
青森県の「三内丸山遺跡」に行ったことがある。 そこで受けた衝撃は、忘れがたいものがある。 それ以来、縄文時代の本を好んで読むようになった。 そこから派生して、弥生時代、古墳時代、それ以外の日本の歴史の本も。 本書は、字が大きく、すらすらと読め…
タイトルに惹かれた。 中身は、「デマ・陰謀論・カルト」の概略を説明する教科書的なもの。 想像以上に「あっさり」していて、物足りなかった。 オウム真理教や、アンパンマンの逸話が心に残ったぐらい。 締め切りに追われて、頑張って文字を埋めた。 そんな…
「モチベーション」とは、「でっちあげ」であり、「モチベーション」なんて無くても、淡々と目の前の仕事を進めていけばよい。 それどころか「モチベーション」なるものは、経済成長しない、給料も上がらない中で、考え出された「無理やり働かせるためのシス…
タイトルに魅かれて読み始めてしまったが、大いなる誤解だった。 テレビを持たない私には馴染みがない話だが、「NHK Eテレ」とかいうテレビ局で「名著の番組」のプロデューサーをしている著者。それだけでも、付いていけないが、番組を見ていることが前提と…
中国については、基本的な知識はあるつもりで、何度か旅行もしたことがあるから、イメージはそれなりに付く。だが、この本の「暗さ」のようなものが、絶えず付きまとってくるようで、あまり好きになれなかった。 「消えた一ヶ月」(二十八日)を探す旅、そこ…
こんな本を読みたかった。 面白すぎて読むのを一時的に休止することが、なかなか出来なかった。 読んでいる間の、爽快感のようなもの、それがとても楽しかった。 怪著であり、快著でもあり。という感想だったが、清水克行さんの「あとがき」に「奇書」という…
私は鉄道ファンではなく、「旅行好き」なのだが、それでも、どちらかと言えば、鉄道は乗る方である。「青春18きっぷ」を使って、北海道(稚内、網走、釧路、根室、札幌、函館・・・)から鹿児島まで(何回にも分けて)旅をしたことがある。「リゾートしらか…
以前紹介した「旅行業界グラグラ日誌」の「梅村達さん」のデビュー作がこちら。 「派遣添乗員ヘトヘト日記」このタイトルも脱力しそうなものだ。 前作が面白かったので、こちらも面白うだろうと考え、読んでみたが、期待を裏切らず面白い。ヒットしたのも頷…
ラジオを聴いている時に、ヤマザキマリさんが話をしている番組に出会ったことがある。そんなこともあり、お名前は存じ上げていたが、どんな方なのかは知らなかった。テレビを持っていないためか、世の中の動きに疎い。 ヤマザキマリさんは、「テルマエ・ロマ…
素晴らしい本だ。 こういう本を望んでいた。 山梨県にゆかりのある著者であり、武田氏の研究専門家。その成果を多くの著作にしている。「長篠の戦の後、武田氏は衰退し、それが主因となり滅んだ」というような事前のイメージとは異なり、長篠の後に、武田氏…
よい本に出合った。 随所に、著者のセンスを感じる。 そして、この著者は、それなりに有名らしい。テレビを持たない私には、知らないことばかりだが。 さて、この本の特徴としては、「汁とめし」というシンプルさ。 素人の私でも作れそうな内容がいくつもあ…