Carlos Vives(カルロス・ビベス)は、1961年8月7日生まれ。コロンビア北部、カリブ海に面したSanta Marta(サンタ・マルタ)という都市出身である。サンタ・マルタについては、「La Bicicleta(自転車)」という曲の項で紹介しているが、私も滞在したことがあり、とても親しみ深い。
コロンビア民謡バジェナートの国民的歌手。ラテングラミー賞を何度も受賞している。大ヒット曲を連発しているアーティストである。バジェナートの作曲家であるラファエル・エスカローナの生涯を紹介したテレビドラマ「Escalona((野菜の)エシャロット)」の主役を演じたのが、カルロス・ビベスでもあった。
シングル「La Gota Fria」を発表したのが1993年。その後、歌唱力で圧倒し、グラミー賞を始め、受賞歴は10回以上。ラテン音楽の殿堂入りでもある。2001年のアルバム「Dejame Entrar」でグラミー賞とラテン・グラミー賞をダブル受賞という輝かしい経歴の持ち主である。
Carlos Vivesの凄さは、これだけではい。数々のアーティストとの共演が挙げられる。既に紹介済みのシャキーラ。そして、マルーマ、セバスチャン・ヤトラ、マーク・アンソニー、ディエゴ・トーレス、アレハンドロ・サンス、ルベン・ブラデス。さらに超有名人のダディ・ヤンキー、リッキー・マーチン。
一言を付け加えるとすると「バンドネオン」という楽器についてだ。アルゼンチンの「タンゴ」の演奏によく使われるこの楽器は、一見「アコーディオン」のようにも見えるが、鍵盤の形がそれよりも複雑で、シャープな音が出る。習得の難しさから「悪魔が発明した楽器」とまで言われる。そのバンドネオンが、ところどころで使われているのだ。
カルロス・ビベスを紹介すると、ラテン音楽の世界が、一気に広がるのである。コロンビアというと、「怖い」「暗い」というイメージがあるのだったら「常識」を覆す「まだ見ぬコロンビア」も、そこにはあるのだ。
■曲紹介
La Bicicleta(Shakiraとコラボ)
Robarte Un Beso(Sebastian Yatraとコラボ)
Nota De Amor(Daddy Yankeeとコラボ)
Al Filo de Tu Amor(Wisinとコラボ)
Cuando Nos Volvamos a Encontrar(Marc Anthonyとコラボ)
Canción Bonita(Ricky Martinとコラボ)
Pagamento(Pedro Capoとコラボ)
Volví a Nacer(Malumaとコラボ)
⇒個人的に好きな曲(文句なしの大ヒット曲)
Un Poquito(Diego Torresとコラボ)
For Sale(Alejandro Sanzとコラボ)
En Vivo(Ruben Bladesとコラボ)
Las Mujeres(Juanesとコラボ)
La Foto de los Dos
しかも、ほぼ全てがヒット曲。
す、すげえ・・・
■Robarte Un Besoより(セバスチャン・ヤトラとのコラボ)
Son muchos anos que pasaron sin decir te quiero 愛していると言わずに長い年月が経った
Y en verdad te quiero そして僕はあなたを本当に愛している
Pero encuenro formas de enganar mi corazon でも僕は自分の心を欺く方法を見付ける
Son muchos anos que pasaron si robarte un beso あなたからキスを盗むこともなく長い年月が経った
Solo quiero un beso ただキスをしたい
Y por esa boca no me importa ser ladron その口のためであれば泥棒になっても構わない
この後もbeso,alma,corazonなどの単語が出てくる。
日本語だと、奇妙な表現もあるが、韻を踏むために選んでいる単語もある。
私にとっては、Santa Marta(サンタ・マルタ)という都市を思い出し、もう戻らないあの時間が、何度も甦るのだ。