以前紹介した「旅行業界グラグラ日誌」の「梅村達さん」のデビュー作がこちら。
「派遣添乗員ヘトヘト日記」このタイトルも脱力しそうなものだ。
前作が面白かったので、こちらも面白うだろうと考え、読んでみたが、期待を裏切らず面白い。ヒットしたのも頷ける。しかしこの本も、書くことよりも出版化することの方が大変だったようだ。それも安易に想像できるが。
本の中身としては、ライターをやっていたというだけあって、「ツボ」を心得えているように感じられる。「66歳」の著者が、派遣添乗員の仕事をしていて得られた経験を赤裸々に語る。そのとんでもない業務には、驚きを隠せなかった。
129ページの老齢のバスツアーガイドの笑いのセンス抜群の「プロ中のプロ」のガイドの話など、きらりと光る話題も盛り込まれている。
これを読んでしみじみと感じたのは、日本で「仕事をしながら」生きていくには、忍耐力が一番必要なのだという事だ。そしてまた、この著者は、「とんでもない」事案に巻き込まれながらも、明るく仕事を続けていく、そのタフさは、何処から出てくるのだろう?というのが最期まで疑問だった。
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