3万ペソで楽しく暮らす

住居費以外を3万ペソ(60万円)で楽しく暮らす。エンジニアのブログ。

【読書日記】日本の医療の不都合な真実 森田 洋之

「衝撃を受けた」というと、言い過ぎになるのかもしれないが、著者の「信念」というか「執念」に近い記述に、心が動かされた。

 

経済学部を卒業後に医学部に入学。

財政破綻」し「医療崩壊」した夕張市。その夕張市立診療所で勤務経験をした著者。同診療所で所長まで務め、鹿児島でクリニックを開業。異色ともいえる経歴が、著者の主張の原動力の一つなのだろうか。

 

病院数、病床数も世界一の日本で、なぜ新型コロナ感染拡大で「医療崩壊」の危機が迫っていたのか。私たちの健康や幸福と、「病床数世界一」が結びつかないのは何故か。行き方、人生の終末をどう迎えるかの問題など、身につまされる提言がなされている。

 

煽るようなタイトルが、あまり好ましくはなかったが、読んでみて最初の印象とは全く違う本だった。

だが、このような内容の書物を読んていると暗い気分になるのも事実で、ただでさえ、日々の生活が大変なのに、日常的にこんなことを考えるというのも、つらいものがある。