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【読書日記】アメリカ 橋爪大三郎 大澤真幸

アメリ

橋爪大三郎 大澤真幸

河出新書

 

河出新書001という記念すべき本である。

無人島に持って行く本100冊ランキング」というのがあれば、入れたい本の一冊となるだろう。

 

アメリカ合衆国を下記の点で分析・討論している。

キリスト教から考える

プラグマティズムから考える

・日米関係を考える

 

過去、世界一周をしたときに、携帯していたのが「新約聖書」である。欧米の論理を理解したい。そういう意図があったのだ。結果的に、これは大成功で、トルコ西部、欧州、シリア、パレスチナ地区、イスラエル、それにアフリカ、南米を含め、キリスト教の影響のある遺跡、教会、文化など、有益な知識を提供してくれたのが、「新約聖書」であった。

特にダマスカスやエルサレムなど、新約聖書の舞台となった土地では、過去のエピソードが、シンクロして長く記憶に残った旅となった。

 

旅をしていると、活字が恋しくなるのものだが、この点からも「新約聖書」は有益だった。何度も何度も、繰り返して読むに最適である。そして、噛めば噛むほど味が出るような内容をふんだんに含んでいる。

心を動かされたのは、「福音書」「パウロの手紙」「黙示録」である。

今でも、あの頃の気持ちが、甦ってくるようだ。

 

だからなのか、この本「アメリカ」の「キリスト教の箇所」は、身につまされた。

 

それから、プラグマティズム

これについては、意表を突かれたところもある。

世界を旅しながら、薄々感じていた「その時代の思想が歴史に与える影響」のエビデンス的なものが各所で提示され、感銘を受けた。

 

最後の日米関係。

「私たちにとってアメリカとは何か」のところは、同意できない点もあったが、非常に興味深い点が多い。

 

歴史に残る本。そして、日本の思想、外交に影響を与え続ける本であろう。

(ネタバレにならないように、注意しながら書いている)