「ウマイヤ朝」の話が出たが、やはりダマスカスの「ウマイヤド・モスク」を紹介せずにはいられない。
シリアの首都「ダマスカス」にあるマスジド・ジャーミイ(「金曜モスク」)とも呼ばれるこのモスクは、イスラームのダマスカス征服後、教会を改修してモスクにしたとされる。
「洗礼者ヨハネ」の首がここにあると信じられている。(ローマ法王が、ここに来たこともあるのだ)
余談であるが「洗礼者ヨハネ」(John the Baptist)は、ヨルダン川でイエスに洗礼を授けた。
「ヨハネ」は英語だとJohn(ジョン)であり、海外だと英語で聖書の話をすることもあると思われるが、そのときにJohnという言葉が出ることがあるが、それがヨハネのことである。
ヨハネによる福音書は、「Gospel of John」で通じた。「The Gospel according to John」の方が良いのかもしれない。(私は専門家でないので間違えている可能性あり)
またまま余談だが、コーラン(クルアーン)を読むと、キリスト教もイスラームに色濃く影響を与えていることが分かる。だから、決して「ヨハネ」は、イスラームの「敵」という訳ではない。
キリスト教との関係で言えば、たとえば、「世界の終わり」にイエスキリスト(救世主イエス)が、ここウマイヤド・モスクに降臨するという信仰すらあるのだ。
さらに、サラディーン(サラーフディーン)の霊廟がこのモスク内にある。(第三回十字軍に打ち勝ったイスラームの英雄)
ダマスカスには、聖アナニア教会などもあり、キリスト教と、イスラームが混在する街でもある。
そして、恐らくそれは現在のアサド政権と、その後押しをするロシアなどの関係として、今でも影響を与えており、この先も、複雑な政治情勢を作り出してくに違いない。
こうして見てみると、キリスト教とイスラームは絡み合っていて、複雑である。(そしてユダヤ教も)