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【読書日記】アジア冷戦史 下斗米伸夫

アジアの共産党は、今なお大きな勢力を持っている。

そのアジアの政治情勢を、ロシア、中国を軸に記述している。

 

中国、モンゴル、北朝鮮ベトナム、そして韓国や日本まで。

大きな影響を与えたのが、共産主義であった。

 

「冷戦」と言っても、米ソ対立だけでは理解できない。

東側も決して一枚岩ではなかったし、その関係性が(東アジアだけでなく)地域の国々の政治に大きな影響を与えてきた。

 

ある意味での鍵となるのが、中ソの対立である。

 

1966年1月。

ブレジネフがモンゴル訪問し、「軍事協力」、「領土保全」を謳った「新同盟条約」を調印する。これが、中ソ対立が決定的となる要因となる。

 

それが日本にも影響を与え、日本共産党は、全千島列島変換をソ連に要求するのだ。

つまり、日本共産党は、反ソに舵を切った訳だ。

(必ずしも親中ではなく、毛沢東主義との決別と記載されている)

 

ソ連のアフガン侵攻などでも日本とソ連の関係が振り回されている。

そのような事例が、数多紹介され、興味が尽きない。