伊勢の斎宮歴史博物館の学芸員であり、また「斎宮」という本の著者でもある榎村寛之氏の著作。
そういうネタが多いと予想していたが、「まさにそう」である。
そしてこの本は、私のような「入門者」向けに、非常に丁寧に、分かりやすく、そして親切に書かれた本であると感じた。文学博士であり、学芸員という経歴が、この著作に多くの特徴を与えているようだ。
私以外の多くの人も、同じように感じたらしく、アマ○ンのレビューも100件以上もあり、人気の新書であると推測できる。
平安前期と言うと、桓武天皇、薬子の変、菅原道真、平将門・藤原純友の乱、伊勢物語、源氏物語、古今和歌集、土佐日記などがこの時代であり、それぞれは知られているが、通史としての書物は、あまり見かけないような印象もある。
それらが、分かりやすく解説された本だと感じたが、著者の専門である、斎宮(さいくう)の記述も多い。斎宮とは、伊勢神宮などに、天皇に代わり、奉仕する未婚の皇族女性、「斎王」が滞在した場所のことである。正直に言って、斎宮について、私は詳しく知らないので、本書の「斎宮」の箇所は、多少の戸惑いはあった。
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