まさに「好事家」(ディレッタント)
浮世絵について、専門的な見解が述べられている。
今の私にとっては「広重」が関心の的であり、最終章である、「第三章2」が最も興味深いものであった。広重の「スケッチ帖」なるものが、大英博物館にあり、その内容と、「木曽海道六拾九次之内 恵智川」を紹介している。
ある意味、広重の「スケッチ帖」が、残っていることにも驚いた。
そしてまた、こんな貴重な史料が、大英博物館にあることに複雑な感情を抱く。
さて、本書は、歌麿、清長、春信、写楽、国政、北斎など、有名どころの「考証」をしていることが特徴である。文字や印だけでなく、できるだけ多くの異版(改版されたもの)を集めて考証している。その執念と言うか、手法には驚かされ、感心した。
ただし、画が複数ページに飛び、ページをめくりながら何度も画を見比べ観察するという工程が入るので、満員列車の中で読むには困難を生じる。
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