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住居費以外を3万ペソ(60万円)で楽しく暮らす。エンジニアのブログ。

イヤホンを使用してメロンパンを無くす

通勤の途中「ガサッ」と音がしたので振り向いた

道路に「何か」が落ちている。

落とした人は、その音に気が付かずに早足で立ち去る。

私は、その「何か」の方に近づいていく。

 

メロンパンだ。

 

「ふんわりカリカリメロンパン」(仮称)のようだ。

私は反射的に「落としましたよー!」

と叫ぶ。

だがその人は、早足で離れていく。

 

「落としましたよー!」

 

周りにいた人が、一斉に振り向くほどの声を張り上げた。

その人は気が付かない。

耳にイヤホンのようなものをしているのが、チラリと見えた。

 

それで明確になった。

イヤホンをしていたので、「ふんわりカリカリメロンパン」を落とした際の異音も、私の叫び声も聞こえないのだ。

 

その人は、自動扉から建物の中に入っていく。

そこはセキュリティで管理された場所であり、私は入ることができない。

「パンを拾って駆け寄ろうか」と一瞬頭を過ったが、本能的にそれはできなかった。

 

海外だと、「毒物」「危険物」「爆発物」をワザと落として危害を加える事例がある。

だから、見知らぬ人が落としたものに手を触れてはならないのは鉄則である。

 

「ふんわりカリカリメロンパン」の中に、ロシアなどであれば細菌や放射性物質が仕込まれている可能性もある。

 

私は一体どうしたらよいのか躊躇していた。このまま道に置いていたら踏まれてしまうかもしれない。純正の「ふんわりカリカリメロンパン」であり、何も細工がしていないのであれば、食品がムダになってしまう。

 

一部始終を見ていた近くの人が、それをサッと拾い上げると、「安全な場所」にポンと置いた。「ここ」であれば、清潔だし、雨に当たることもなく、カラスに食べられることもなさそうだ。

 

「毒物」「危険物」「爆発物」の危険を顧みず、そのパンを拾い上げた人の勇気に感服した。それと同時に、イヤホンをしながらの歩行についての安全性への疑問が浮かび上がってきた。

 

どこかの国であれば、「危険物を放置した容疑」で拘束され、ワイロを要求されるかもしれないのだ。逆に、もし「純正の」「ふんわりカリカリメロンパン」であれば、その人は、大切な栄養源を失ってしまったことになる。

 

私はその人が、失った食料に気が付いて、引き返すことを祈り、自社への道を歩き出したのだった。

 

教訓
  • イヤホンをしながら歩行する際には周囲の音に気が付かない
  • 上記の理由により「異変」への対処ができずに「損害」が生じる可能性がある
  • 所有物の紛失だけではなく、暴走自転車に激突されて命を落とす懸念もある
  • 国や地域によっては「危険物」を放置した容疑で拘束される可能性がある
  • コンビニで「ふんわりカリカリメロンパン」を購入する場合マイバッグなどに入れて落とさないように細心の注意を払う必要がある

 

結語

帰り道、朝の出来事が気になって、「その場所」を確認してみた。

「ふんわりカリカリメロンパン」は、朝の場所に鎮座している。

 

「シアン化ナトリウム」や「ポロニウム」が仕込まれていないことを祈り、

「未知のウィルス」が仕込まれていないことを祈り。

 

そしてもちろん、持ち主の元に返ることを祈り、

私は重い気持ちに支配されながら家路に着く。

 

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